社名の由来

1947年、財閥解体に続いて、さらに経済の分割をめざし、GHQの意図のもと「過度経済力集中排除法」が制定、さらに独禁法も誕生しました。基本的人権をうたった日本国憲法の制定と合わせて、日本社会は大転換へと舵を切る中、東京貿易は設立されたのです。スタートした時の従業員は社長の松宮以外に男女各1人ずつの合計3人。三菱商事が解散したあと、その流れを組む会社が160ほどできましたが、東京貿易が一番最後の160番目でした。

設立当時の「株式会社 東京貿易商会」という社名は貿易をやるからには、世界でも通りのよい名前をという狙いがありました。「日本」という社名は多すぎるので「東京」、貿易をやるのだから「東京貿易」と決め、そして「東京貿易株式会社」はすでに登録されていたので「株式会社 東京貿易商会」、略称「東京貿易」で認可を受けました。今となって考えれば、このとてもよく使用される2つの単語の組み合わせでよく認可が取れたものです。

2023年現在、東京貿易商会はいくつかの会社に分岐し、東京貿易グループとなり、「貿易」だけではなく製造業へと展開しているグループ会社もありますが、創業の「東京貿易」をそのまま冠している会社、TB(Tokyo Boeki)というアルファベットを冠している会社等、創業のスピリットを継承しています。

 

焼野原から復興しつつある東京で事務所を構えるのにも一苦労です。一番最初のオフィスは松宮の世田谷の自宅。やがて、西八丁堀の木造家屋に1室を借りることができました。そして翌1948年には兜町へと移ります。

 

終戦から3年。自分の城も決まり、いよいよビジネスを本格的にスタートできる環境が整いました!