• ALL一覧
  • 社員インタビュー:調達が牽引す…

社員インタビュー:調達が牽引するTBGの未来
グローバル競争を勝ち抜く、ものづくりの中核へ

調達という仕事は、単に部品を“仕入れる”だけではありません。必要なものを、最適なタイミングで、最良の条件で整える――その判断と行動が、ものづくり全体の品質と利益を左右します。

今回インタビューしたのは、TBグローバルテクノロジーズ(TBG)調達部 部長。ものづくり産業に広く関わり、調達のスペシャリストとして長年活躍してきた彼は、「TBGの風通しのよさと、組織づくりへの考え方」に強く共感し、キャリアの集大成の場としてTBGへの入社を決めました。

いま、TBGでは調達部門がその中核を担い、“利益を生む調達”“世界で戦える調達”をめざして変革を進めています。サプライヤーと誠実に向き合い、部署を越えて連携し、組織の力を磨きながら、次の世代へとバトンをつないでいます。

ものづくりの起点として、そして会社の未来を牽引する存在として――TBGの調達の姿に迫ります。

TBグローバルテクノロジーズ(TBG) とは?

世界のエネルギーの安定供給を支える機械装置メーカーTBグローバルテクノロジーズ(以下TBG)。

主にエネルギー関連のハイテク機械や装置の開発から製造、販売、アフターサービスまで、一気通貫で事業を展開。代表製品にはローディングアーム、スイベルジョイント、バタフライバルブなどがあり、液化天然ガス(LNG)や石油などの流体を安全かつ効率的に取り扱います。

国内外で技術力と品質の高さが認められており、世界各地でのエネルギーの安定供給に貢献しています。

目次

・ものづくりの起点に、調達という仕事がある

・調達が動けば、ものづくりが動く

・調達が牽引する、世界で戦えるTBGへ

・コラム|海の中でマンタやウミガメと泳ぐ

・取材を終えて|グループ広報部より

 

ものづくりの起点に、調達という仕事がある

地図に残る仕事を、この手で

キャリアの出発点は、LNGプラントを手がける総合エンジニアリング企業だった。カタールやロシアなど、世界各地で1兆円規模のプロジェクトが動く現場――そこが、ビジネスの舞台だった。

「世界中の企業とやりとりをし、地図に残るようなスケールの大きい仕事をしたいと思っていました。」

入社後は営業として交渉の現場を学び、次に法務として国境を越えた契約交渉を重ねた。そして10年目、かねてから関心を抱いていた調達の部署を志願した。営業で現場の温度を知り、法務で契約の本質に触れた経験が、“複眼的な判断軸”を育て、後の調達の仕事でも大きな財産となった。

 

調達という仕事の魅力は、文系職種でありながら、ものづくりの根幹を担えることにある。必要な材料や部品を、自らの交渉で買い付ける。どんな品質のものを、いくらで、どれほど早く手配できるかで、製品の完成度が決まる。

 

「いい製品は、いい調達からしか生まれない。調達はものづくりの起点なんです。」

その信念を胸に、ヨーロッパやアメリカなど世界各国のサプライヤーと関係を築き、国や文化を越えて“人”でつながる面白さを感じてきた。

キャリアの集大成として、TBGで挑む“次のステージ”

複数の企業で調達に携わり、国内外の多様なビジネス文化に触れてきた。その中で確信したのは、調達という仕事は製品の競争力、そして会社の成長を左右するということだった。

 

「これまでに培った経験を、会社の変革に活かす。そんな仕事をしたいと思うようになりました。」

2024年、キャリアの集大成の場として選んだのがTBGだった。TBGの調達部長との面談では、互いの調達に対する考え方や、組織をより良くするための風土改革について率直に意見を交わした。その姿勢が“改革にオープンな会社だ”と強く感じられ、価値観が合うと実感したことが入社の決め手となった。

 

TBGの主力製品であるローディングアームは、国内市場ではすでに圧倒的なシェアを誇る。しかし、さらなる成長を見据え、舞台をグローバル市場へと移す最中にある。世界の競合と肩を並べ、より高い品質とコスト競争力を備えた製品づくりが求められていた。

 

まさに、調達の真価が問われる。品質を守りながらコストを最適化し、サプライヤーを世界中で開拓していく――。

「変革に前向きな風土の中で、調達として価値を発揮し、ものづくりも組織も、さらに強くしていく。そんな挑戦ができることに、自然と胸が熱くなりました。」

調達が動けば、ものづくりが動く

「出向く調達」で、関係を立て直す

入社後、任された業務は多岐にわたった。その一つが、グローバル規模の案件に対応できる海外サプライヤーの開拓である。

 

なかでも最初に取り組んだのは、イタリアのあるサプライヤーとの信頼関係の再構築だった。

去に進行していた案件が途中でストップした経緯もあり、パートナーシップは十分に築けていなかった。やり取りは滞り、出された見積もりも高止まりしていた。こちらからメールを重ねても、WEB上のやり取りでは空気は動かない。このままでは部品の確保が難しく、製品の納期や利益率にも大きな影響が出る。

 

ならば、会いに行くしかない――。単身で現地イタリアへ向かった。

 

出発前には、営業・製造・品質保証など社内の多くのメンバーと何度も打ち合わせを重ねた。

営業からは顧客が求める仕様や過去案件の背景を、製造からは加工条件や納期の制約を、品質保証からは強度や安全基準など“絶対に譲れない要件”を整理していく。加えて、どこまで価格や納期の調整が可能なのか――交渉の落としどころとなり得るラインを、社内で丁寧にすり合わせた。

 

部署の垣根を越えて意見を出し合い、交渉の筋道を練り上げたうえで、万全の準備を整えて現地へ向かった。

「この時改めて感じたのは、TBGの部門を超えた風通しのよさ。営業も工場も品質保証も、みんな同じ方向を見ている。調達はその代表として取引先と交渉に向かう。そんな感覚でした。」

 

現地での面談では、はるばる来訪したことに相手の担当者も驚いたという。通常、調達が“買う側”として自ら出向くことはまれだ。

 

「信頼をつくるのも、守るのも結局“人”なんです。取引先は交渉の相手であると同時に、ものづくりを支えるパートナー。関係をしっかり築いていくことこそ、調達の仕事だから、必要ならばどこへでもいきます。」

 

まずは、これまでの取引への感謝と、TBGとして描く未来を率直に伝えた。そのうえで、“パートナーとしてともにものづくりを支えてほしい”という思いをまっすぐに言葉にした。

続いて、部署を横断して準備した資料を共有し、TBGとして何を重視し、どこに判断の基準を置くのかを明確に示した。その姿勢が相手企業にも伝わり、対話の空気が変わっていった。真摯な向き合いを重ねるうちに、停滞していたやり取りは、確かな前進へと動き始めた。

 

「出向いたほうが、百のメールより伝わる。顔を見て話せば、関係は必ず動く。」

結果、納期が詰まっていた案件も急ピッチで進み、予定どおりに納入を完了。さらに、過去最大級の価格引き下げが実現し、大幅な黒字となった。

“調達が利益を生む”――その信念を、現場で体現した瞬間だった。

“つなぐ力”で、組織を強くする調達へ

今改めて感じるのは、調達という仕事の本質は“つなぐ力”だということ。顧客、サプライヤー、そしてTBGの製造現場――そのすべての間に立ち、最適な解を導く。

「価格や納期を整えるだけが調達ではありません。ものづくり全体を支えるために、どう動くかを考えることがこの仕事の核なんです。」

 

その思いを、組織にも活かすべく、チーム体制の強化にも着手した。

まず取り入れたのは“担当者制”。業務の可視化と責任の明確化を目指し、各担当者が案件を一貫して担う仕組みを整えた。ひとつの案件の最初から最後まで関わることで、判断力と視野が広がり、チーム全体のスキルも高まっていった。

 

一方で、わからないことはすぐに相談できる風土もさらに強めた。営業、設計、生産管理、品質保証など、部門を越えた連携が日常的に行われるようになった。小さな違和感や課題があれば、誰かがすぐに声を上げ、議論が始まる。

 

「入社したときに感じた風通しのよさを、もっと強みにしたかった。議論が活性化して、時にはうるさいくらい。それがとてもいいんですよ。」

そう笑いながら語る姿には、経験を惜しみなく次世代へつなげていこうとする、穏やかで確かな熱が宿っている。

調達が牽引する、世界で戦えるTBGへ

「攻めの調達」で、会社の競争力を高めていく

TBGは今、国内で築いた強みを武器に、グローバル市場へと歩みを進めている。その中で、調達部門に求められる役割は大きく変わりつつある。

 

「これからは“守る調達”ではなく、“攻めの調達”が必要だと思っています。」

世界中のサプライヤーから新しい提案を積極的に取り入れ、製品開発の上流から関わっていく。コストを下げるだけではなく、新たな価値を生み出す。“プロフィットセンターとしての調達”が目指す姿だ。

 

「いい部品を、いい条件で仕入れるだけではもう足りない。価格はもちろん、品質や納期を含めて、どうすれば会社の競争力そのものを上げられるか。調達がそこまで踏み込めるようにならなければいけません。」

海外サプライヤーとの関係をより強化し、新しい技術や情報をいち早くキャッチして社内に還元する。その積み重ねが、TBG全体の競争力を高める原動力になる。

 

「調達は、社内でいちばんマーケットに近い場所。だからこそ、先を見て動ける組織を作っていくことが今の私の目標です。」

調達の仕事の面白さを、次の世代へ

これからの調達部に必要なのは、部署としての力を高めていくこと。経験を重ねてきたからこそ、組織の成長を後押ししたいという思いがある。担当者制を導入し、それぞれが案件を一貫して担う体制になったことで、一人ひとりの視野や判断力が確実に身についてきた。

 

「知識は教えられるけど、判断は自分で磨くしかない。考えて、動いて、失敗して――それが次につながっていく。」

海外の案件にも、若手を積極的に送り出している。

 

「現場を見て、自分で感じて、考えることが一番の学び。出張にもどんどん行ってもらっています。」

取引先や海外のサプライヤーと直接向き合う中で、数字や資料だけでは見えない“空気”を感じ取る。その経験が、次の交渉を動かす力になる。

「若手が主導して、海外の案件を進めていく体制を強化しています。世界で戦えるローディングアームを、調達から牽引していく――そのための基盤を、いま築いているところです。」

 

長年の経験を重ねてきた今、見ているのは“次”の景色だ。調達の力で、人も組織もさらに強くしていく。その言葉の奥に、静かな確信が感じられた。

Column:海の中でマンタやウミガメと泳ぐ

 

スキューバ歴は約30年。一番長く続いている趣味のひとつです。今年の夏には石垣島で潜り、マンタやウミガメと泳ぐ貴重な体験をしました。海の中にも四季があり、魚の種類や光の色で季節の移ろいを感じられるのも魅力のひとつです。海に潜ると、すべての音が消えて、仕事のことからも離れられる。海外を舞台に仕事をしていますが、私にとってのリセットはいつも“海の中”。この時間があるからこそ、また新しい挑戦に向かっていける気がします。

取材を終えて|グループ広報部より

「調達という仕事の本質は、単に“買う”ことではなく、信頼を築き、組織と社会をつなぐことにある。」今回の取材で印象的だったのはこの言葉でした。

“出向く調達”に象徴されるように、 部署を超えての協業やパートナー企業と誠実に向き合う姿勢は、まさにグループが掲げる“開拓力”・“共創力”の体現。そして、培った経験を惜しみなく次の世代へつないでいくその思いには、“闊達”の精神がにじんでいました。

調達がものづくりの起点となり、会社の未来を動かしていく。グローバル展開へと歩みを進めるTBGの挑戦を、これからも追いかけていきたいと思います。

東京貿易グループ|経営理念

 

東京貿易グループでは、さまざまなキャリアの機会があります。ぜひ一緒にはたらいてみませんか?お気軽にこちらからお問い合わせください。

東京貿易グループ採用サイト

 

 

あわせて読みたい

 

  • ALL一覧
  • 社員インタビュー:調達が牽引す…