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東京貿易グループの歴史4
創業者、青天の霹靂

途方に暮れる日本でしたが、幸い三菱商事は残っていて松宮は復帰することができました。新たに金属課に配属されたものの、終戦直後、それも統制経済という状況下で人々は闇市で食料の買い出しに必死。どうしたものかと思っているときふとアイデアが湧きました。「車といっても自動車ではなく、今の人々の生活を見るに、自転車とリヤカーなら売れるんじゃないかな。飛行機工場は仕事がないし、協力してもらえそう。」早速上司を説得、これが売れて、松宮は達成感を覚えたのでした。

戦争から帰ってきて、何もないところから始めて、三菱商事でなんとかやっていけそうだと思った矢先。寝耳に水のニュースが飛び込んできました。

 

1947年10月、GHQによる財閥解体命令。

 

戦前、日本の経済を独占していたと考えられる財閥(三菱財閥、住友財閥、三井財閥、安田財閥)を解体し日本経済の自由化を進めようとする政策で、そのため三菱財閥である三菱商事も解散となってしまったのです。

 

「偉い人の話があるというので社員で集まりました。何事かと思っていると、“GHQから三菱商事は解散を命じられ、本日をもって会社はなくなります”、という発表でした。」

 

今日、会社がなくなる・・・。青天の霹靂とはまさにこのこと・・・。

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