展示会レポートバーチャルなゼブラ検査にトライ
こんにちは! 東京貿易ホールディングス 広報室です。
6月21日、東京ビッグサイトで開催された『日本 ものづくりワールド2023』にうかがいました。そこでは、東京貿易テクノシステム(以下、TTS)が研究・開発中の「びっくりする製品」が紹介されるということで、朝いちばんで行きました。
TTSブース発見。受付でマーケティング部の担当者が迎えてくれました。
今回の展示の目玉はこちら!!!
自動車の光源検査を仮想空間でやってしまう、その名も「Measure Verse(メジャ バース)」。
開発者にお話を聞きました。
・これはいったいどういう仕組みなのでしょうか?
TTSは三次元測定で主に自動車製造の効率化をサポートしているんですが、今回研究・開発しているのは、オムニバースの中に自動車検査工程の一つ、ゼブラ検査*の空間を作って、そこに事前に三次元測定データを放り込んで、仮想空間でゼブラ検査をやってしまおう、ということなんです。それをすると・・・
*ゼブラ検査: 光源検査の一つ。主に塗装完成検査工程の中で車両表面のなめらかな形状を評価するために、照明 (縞状の光)の映り込みを利用する検査。 凹凸や打痕・圧痕の箇所が変則的な屈折をすることで、ストライプが歪むので発見が容易になります。
・あの・・・オムニバースってなんですか?(そこから!)
オムニバースというのは、NVIDIAという米国企業が提供している仮想空間です。全ての物理法則を持ちわせているという考えのもと、限りなく現実に近い環境において実験を行うことができるというのがコンセプトですね。NVIDIAはGPU画像処理半導体をファブレスメーカーで、大成長をとげた企業です。いまやこの分野ではトップランナーじゃないでしょうか。もともとゲームの世界で多用され発展していきました。最近は製造業とのコラボで成長していてニュースになっていたりしていますよ。
私たちは自動車会社さんとのお付き合いが深いのでバーチャルでできることを考えていたのですが、このオムニバースを見た時、これはいける!とピンと来たんです。そこでオムニバースにゼブラ検査環境を作って・・・
・え?誰が作ったんですか?
え?私です。
・すごいです!
ありがとうございます(笑)ゼブラ検査はどの自動車メーカーさんも導入していて、従来は複数人があるゼブラ光源(シマウマみたい)に照らされた空間に同時に入り、細かくチェックしていくという作業です。大変手間ヒマとコストもかかることから完成車にしか施せませんでした。今回、研究・開発中の環境が完成すれば、このゼブラ検査を完成車前のプロトタイプ車の段階でも使えるようになり、完成車を待たずとも問題の早期発見につながります。また、オムニバースにログインすれば、世界にいるデザイナーや技術者が同時に確認し合うこともできるんですよ。
・ゴーグルをつけないといけないんですか?
ゴーグルはビジュアルツールの一つなので必須ではないです。タブレットでも問題ありませんよ。でも、つけてみますか?
・ぜひ!!
ということで、付けさせてもらいました。
以前、別のところで装着したゴーグルからはずいぶん軽量で(進化しているんですね)そして360度に広がる仮想空間に圧倒されます。手にコントローラーをもって見たい場所に移動できます。没入感。
ゴーグルをつけて踏み出せば、検査中の車の中にも入れます。上をみれば車の天井が、下をみれば車の床が見れます。もう「おお~」という声しかでません…。
あともう一つ面白いこともできるんですよ。いろんな天候や気候の中で車がどう見えるか、というシミュレーションもできるんです。例えばこちら↓は、赤道直下で車がどう見えるかのシミュレーション。
・はぁ、すごいです・・・。でも・・・ニーズはあるのでしょうか?
あります。日本の自動車メーカ―の中には塗装の発色にめちゃくちゃこだわっているところもあって、世界で走る自社の車がどう見えるかにとてもこだわっているんですよ。オムニバースはそういうデザイナーのこだわりもどんどんチェックできちゃうわけ。今後、さまざまな光源検査を追加していく予定です。
・車作りって奥が深いんですね(感嘆)。
このオムニバースを使ったゼブラ検査環境はすでにお客様から好反応をいただいているんですよ。ぜひ早期に商品化して、世界をあっと言わせたいですね。
メタバースもオムニバースも「ミリしら 」の私でさえ、ワクワクする技術。完成を楽しみにしています。