東京貿易グループの歴史2
最初の2年間。創業者、英語と格闘
三菱商事に入社した松宮ですが、すぐには配属が決まりません。
というのも当時の大学卒業者は海軍の2年短期現役を受けるのが普通でした。
この制度を利用するとすぐ中尉となり1年たつと大尉になれるのです。
ところが松宮はこの海軍試験に失敗。その年の暮れ、徴兵検査で合格します。
その後、陸軍部隊に入隊するまでの1年の間、三菱商事、雑貨部化学品課で石油やコークス関係の仕事に就きました。
その仕事では毎日、海外からの暗号電報を英語に直しました。
朝から晩まで必死に英語と格闘するのは大変でしたが、
これが後々、大いに役立つことになるのです。
特別な英語教育を受けたわけでもなく、海外で生活した経験もない彼が、
英語を自由自在に使えるのは、
この時懸命にやった暗号電報の仕事のためでした。
自分に与えられた仕事はどんなときでも手を抜かない。
いつでも、どうやったらもっとうまくやれるかを考え続ける。主体的に動く。
これは今の東京貿易グループの精神に生きています。