社員インタビュー:技術者の好奇心は、枠を越えてBPRで人と組織の力を引き出す挑戦とは?
東京貿易テクノシステム(TTS)では、社員がより力を発揮できる環境づくりを目指し、2025年に業務改革室/BPR推進チームが新たに立ち上がりました。BPRとは、既存の業務の進め方を見直し、よりよい形へ再構築していく取り組みのこと。TTSでは、営業管理システムや調達管理システムの改修、業務自動化の支援など、部門を横断しながら日々の業務を見直し、より価値ある仕事に集中できる環境を整えています。
その立ち上げメンバーの一人として業務改革を推進しているのは、大学時代から三次元計測の研究を重ね、TTSで3Dスキャナ開発に携わってきた技術者出身の社員です。新しい技術に触れ、自分なりに試し、形にしていく。その好奇心を原点に、開発で身につけた考え方を、いまは社内の仕組みづくりへと広げています。
人との関わりの中で仕事を見る角度を広げながら、自分のアイデアやひらめきを、誰かの仕事を前に進める力へ変えていく。新しいフィールドで自身の可能性を広げる、技術者の挑戦を紹介します。
目次
・原点は、好奇心
・開発で磨いた思考を、BPRによる会社の仕組みづくりへ
・BPRを通じて、好奇心は人と組織へ広がっていく
・取材を終えて|グループ広報部より
原点は、好奇心
新しい技術に触れるたび、心が動いた
子どもの頃から、新しい技術や機械に触れることが好きだった。
工場見学や発電所の見学で目にした、知らない仕組み。初めて見る機械が、どのような原理で動き、何を可能にしているのか。そうしたことに、自然と興味が湧いた。
「知らない技術や新しい機械に触れると、どういう仕組みなんだろう、と気になっていました。」
その好奇心は、大学院での研究にもつながっていく。取り組んだのは、カメラを使った3Dスキャナーの研究。後にTTSで扱う製品と、同じ原理を持つ測定器だった。
精度を高めるにはどうすればいいか。より広い範囲を測るには、どんな方法があるのか。装置の性能だけに頼るのではなく、計算式や解析方法、光の当て方を変えながら、測定の可能性を探っていく。
「プログラムや計算式を工夫する余地が大きく、思いついたことをすぐ試せたのが面白かったですね。」
新しい技術に触れ、自分なりに試し、少しずつ形にしていく。その面白さが、三次元計測技術への関心を深めていった。
研究室での出会いが、TTSでの開発へつながった
TTSとの出会いは、大学院の研究室だった。TTSの社員が研究室を訪れ、学生たちの研究内容を見学。その際に会社紹介を受けたことで、自分の研究を活かせる場所としてTTSを意識するようになる。
「自分の研究テーマが活かせるなら、挑戦してみたいと思いました。」
2015年に入社後は、3Dスキャナ開発に携わった。大学院で学んだ画像解析やプログラミングの知見を活かし、製品開発の現場で経験を重ねていく。研究室で向き合っていたのは、「どうすれば、もっとよく測れるか」という問いだった。その問いはTTSのものづくりの中で、より実践的な技術へとつながっていく。
新しい技術に触れ、自分なりに試しながら形にしていく。三次元計測から始まった技術者としての歩みは、TTSの開発現場で確かな経験へと変わっていった。
開発で磨いた思考を、BPRによる会社の仕組みづくりへ
製品開発から、業務改革のフィールドへ
3Dスキャナ開発の現場で技術者として経験を重ねる中で、大きな転機が訪れた。
2025年、TTSで新たに立ち上がった業務改革室/BPR推進チームの一員となることになったのだ。BPRとは、Business Process Reengineering(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の略で、既存の業務の進め方を見直し、よりよい形へ再構築していく取り組みを指す。業務改革室/BPR推進チームは、社内の業務フローを見直し、AIや自動化の力も活用しながら、社員がより力を発揮できる環境を整えていくための新しい部署である。
そこに、技術者出身のメンバーとして声がかかった。
背景にあったのは、開発の現場で得てきた知見だけではない。以前から会議や企画の場で見せていた、アイデアの豊富さや、新しいテーマに前向きに向き合う姿勢。「こうしたらもっとよくなるのではないか」と考え、まず形にしてみようとする力が、新しい部署でも活きると期待されていた。
「新しいテーマに向き合えることに、前向きな気持ちしかありませんでした。正解がないところから、自分たちで考えて形にしていけることにワクワクしました。」
開発の現場から、会社全体の仕組みを見つめる立場へ。向き合う対象は、製品から業務プロセスへと変わった。けれど、複雑なものを分解し、課題を見つけ、動く仕組みに落とし込んでいくという意味では、技術者としての思考がそのまま活きる。
ものづくりで重ねてきた経験を、今度は会社の仕組みづくりへ。新しく立ち上がった部署は、自身の経験を別の形で発揮できるフィールドでもあった。
“まずやってみる”姿勢が、BPRにも活きている
BPRで向き合うのは、社内にある「見えにくさ」だ。
どの業務にどれだけの時間がかかっているのか。どこに負荷が集中しているのか。何が、社員が本来向き合うべき仕事を妨げているのか。業務をよりよく変えていくためには、まず現状を正しく捉える必要がある。
とはいえ、最初から会社全体を大きく変えることは難しい。部署ごとに業務の進め方があり、積み重ねてきた背景も異なる。だからこそ、大きな改革を一気に掲げるのではなく、小さく試しながら、確かな手応えを積み上げていく。
「いきなり全体を変えるのは難しい。まずは局所から、スモールスタートで実績をつくることを意識しています。」
その一歩として携わったのが、工場の生産管理システムの入力自動化だった。
まずは調査を行った。TTS全社から各部門で、どういったところに多くの手間を費やしているか?営業から工場、バックオフィスなど様々な部門担当者とヒアリングを実施し、今の業務の洗い出しを行った。この現状の洗い出しでは、東京貿易ホールディングスがグループ全社員を対象に実施しているMDLP[※Mastery Digital Literacy Program(デジタルリテラシー習得プログラム)の略]で学んだ知識も活用した。
そこで見えてきたのが、「転記作業が多い」という問題だった。営業管理システムで入力したお客様の情報を、生産管理システムでも入力しないといけない。別々のシステムの橋渡しを、社員の水面下の頑張りでフォローできているという状態。だが、大規模なシステム改修となるとお金がかかる。まずはここにメスを入れた。
解決の為、Microsoftの「PowerAutomate」を活用した自動化システムを構築した。ソフトの転記作業からメールの自動送信など、複雑な条件もプログラミングの知識も生かして転記作業の自動化を進めた。
注意すべきは「今の業務をそのまま自動化してはいけない」。非効率な業務は見直さないと、誰も扱えない自動プログラムが完成してしまう。その為に担当者と何度もヒアリングし、省略すべきところは省略し、シンプルな自動化処理を作り上げた。
とことん考え、試し、最後は余計なものを削ぎ落とす。安定して動き、誰もが使いやすい形へ整えていく。その感覚は、3Dスキャナ開発の現場で培ってきたものでもあった。
製品を動かすために磨いてきた技術は、今、会社の業務を動かす仕組みへと活かされている。見えなかった課題を見えるようにし、複雑なシステムを使いやすい形へ変えていく。BPRという新しいフィールドで、技術者としての経験は、会社全体を支える力へと広がっている。
BPRを通じて、好奇心は人と組織へ広がっていく
新しい場が、仕事を見る角度を増やしていく
BPRの仕事で向き合うのは、社内で日々その仕組みを使う人たちである。
つくったものがどう使われているのか。どこに負担を感じているのか。反応を近くで受け取りながら改善を重ねられることは、社内の仕組みづくりならではの面白さでもあった。
同時に、「仕事は、技術だけで完結しない」ということも改めて実感している。相手の立場を理解し、本当の困りごとを捉えていく。仕組みを整えることは、人や組織を理解することでもある。
その視野を広げるため、業務の枠を越えた様々な活動に積極的に参加してきた。
TTSが実施する「社内ブレイクスルー・コーチ養成プログラム」では、傾聴や承認を通じて相手と向き合う姿勢を学んだ。東京貿易グループ(TB-GR)内の優れた取り組みを表彰する「TOMAX AWARDS」では、発表だけでなく司会も担当。さらに社外では、「事業構想大学院大学」に参加し、アイデアを事業として構想する視点にも触れた。
「新しいチャレンジに、自然と惹かれるところがあります。普段関わらない人たちと話すことで、自分の世界を広げたいという思いもありました。」
多くの人の前で論理的に伝える力、場を進行する力、事業を広い視点で捉える力。そして、TB-GRの中で広がった人とのつながり。新しい場で得た一つひとつの経験が、いまBPRの現場で新しい仕組みに挑戦するための土台になっている。
試せる環境が、次の挑戦を生む
BPRの仕事には、決まった正解があるわけではない。
気になった技術を取り入れ、思いついたアイデアを試し、うまくいかなければまた別の方法を考える。そうしたトライアンドエラーを重ねながら、これまで社内になかった仕組みを形にしていく。
その挑戦を後押ししているのが、失敗も次の財産に変えていける環境だ。相手は同じ会社で働く人たちだからこそ、たとえ一度でうまくいかなくても、反応を受け取り、次の改善につなげることができる。上司からも、失敗を恐れず挑戦していいと言われている。その後ろ盾があるからこそ、まだ誰も試していないことにも思い切って踏み出せる。
「失敗しても、それがノウハウになる。そう言ってもらえる環境があるからこそ、チャレンジできているのだと思います。」
BPRを通じて目指しているのは、単に業務を効率化することではない。社員一人ひとりが、自分の力をもっと発揮できる状態をつくることだ。
営業がお客様への提案に向き合い、開発がものづくりに集中し、それぞれの現場で生まれるアイデアや専門性が、より大きな価値につながっていく。そのために、業務を見える化し、仕組みを整え、必要なところには新しい技術も取り入れていく。
「自分の技術を活かしたいという思いがあります。それが製品であっても、社内のシステムであっても、誰かの役に立つなら変わらないと思っています。」
新しい技術に触れ、試し、形にしていく。自分のひらめきやアイデアが、誰かの困りごとを軽くし、仕事を前に進める力になるなら、形は製品でも社内システムでも変わらない。
技術への好奇心は、いま、会社の中で人が力を発揮するための仕組みづくりへと広がっている。TTSというフィールドで、その挑戦はこれからも続いていく。
取材を終えて|グループ広報部より
今回の取材で印象的だったのは、「新しいことを面白がる力」でした。気になった技術に触れ、自分なりに考え、まず試してみる。その姿勢は、製品開発の現場だけでなく、現在のBPR推進にもつながっています。
また、社内コーチやTOMAX AWARDS、事業構想大学院大学など、業務の枠を越えた活動にも積極的に参加することで、人との関わり方、伝える力、物事を広く捉える視点を一つひとつ吸収しながら、技術者としての専門性にとどまらない役割を少しずつ広げているその姿は、自分自身に対する「開拓力」を体現し、まさにTB-GRの経営指針に重なります。
さらに、「失敗しても、それが次のノウハウになる」と受け止めてもらえる環境があることも印象的でした。挑戦を後押しし、経験を財産として捉える心理的安全性があるからこそ、まだ誰も試していないことにも前向きに踏み出せているのだと思います。
失敗も次のノウハウに変えながら、まだ誰も試していないことに挑戦していく。技術者としての視点と好奇心が、これからどのような仕組みを生み出し、社員一人ひとりがより力を発揮できる環境づくりにつながっていくのか。私たちも、さらなる挑戦に注目し、広く発信していきたいと思います。
東京貿易グループでは、様々な活躍の場や、キャリアの機会があります。ぜひ一緒にはたらいてみませんか?お気軽にこちらからお問い合わせください。
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