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社員インタビュー: オーストラリアでの経験。インドネシアでの挑戦。全てを自分の糧に進んでいく

このTOMAS PALETTEを読んでいる人の中には、海外で働きたいと希望する方も多いかと思います。今回ご紹介するのは、大学時代、就職活動時にいつか海外で働きたいと入社した簑島(みのしま)さん。

 

日本での勤務を経て、オーストラリア、そして2度目の海外勤務として、現在インドネシアで働いています。勤務先は2023年にTB播州電装株式会社と共に東京貿易グループの一員となったPT.Banshu Electric Indonesiaです。

 

海外で働く醍醐味とは?現在のインドネシアでの仕事は?…など、簑島さんにじっくりとインタビューしました。

 

この記事でわかること

・初めて海外駐在、オーストラリアで得た経験とは

・二度目の海外駐在、インドネシアでの仕事内容

・貿易とものづくり それぞれの事業のおもしろさ

・海外で挑戦するために大切なこと

  • PROFILE

    簑島 裕太 Yuta Minoshima

    2004年東京貿易株式会社に新卒入社。建材部で国内営業、鉄鋼部で海外営業を経験。その後、2011年から3年間オーストラリアに駐在(Tokyo Boeki Australia)。帰国後は管理部、事業推進室にて様々な業務を経験し、2022年より東京貿易ホールティングス経営戦略企画部に所属。2023年7月よりPT.Banshu Electric Indonesiaへ出向し、インドネシアに駐在中。

PT.Banshu Electric Indonesia(以下BEI)とは?

ワイヤーハーネスとは、電気を伝える電線と、端子やコネクタを組み立てた集合部品のこと。様々な機器に動力となる電力を送り、機器制御のための電気信号を伝達する役割を持つ重要な部品。そのワイヤーハーネスを主にインドネシア国内及び日本向けに生産しているのがBEIです。

 

バイクなどの二輪車向け、ショベルカーなどの建機向けに多種多様な高品質なワイヤーハーネスを製造。インドネシアをはじめ、タイ、ベトナムなど、成長著しい東南アジアマーケットの開拓を推進しています。

P.T. BANSHU ELECTRIC INDONESIA 本社

目次

自分の手で事業をつくる。学生時代に描いた未来を今ここで

次なる挑戦へ。ステージは、インドネシア

より大きなマーケットへ向けて。ものづくりの現場で新たなチャレンジ

・コラム|インドネシアでお気に入りのグルメ

・取材を終えて|広報室が感じたこと

自分の手で事業をつくる。学生時代に描いた未来を今ここで

「開拓者精神」という言葉に、魅了された学生時代

大学生の頃、就職活動をする中で志望していたのは商社でした。様々な業界や企業に触れて、「どうせなら自分の手で事業を作ってみたい」「新しいことに挑戦し続ける人生にしたい」…就職活動を通してそんな風に考えるようになりました。

 

多くの商社を見る中、知ったのが東京貿易。当時は「開拓者精神」というテーマで様々な事業を紹介していました。たとえば、カタールの砂漠の真ん中に製鉄所をつくったり、中国との国交正常化以前からいち早く中国と取引を始めるなど、日本にとどまらず、他社に先駆けて様々な事業を切り拓いてきたその事実に、強く惹かれるものがありました。

オーストラリアでの濃密な3年間

入社後は建材部で国内営業を経験し、2006年に鉄鋼部に異動。鉄鋼の海外輸出に携わるようになり、日本にいながら様々な業務を経験してきました。

そして2011年、海外で働くチャンスがやってきました。Tokyo Boeki Australia への駐在です。

 

当時、Tokyo Boeki Australia での主力事業は、世界的自動車メーカーへの鋼材の供給でした。多くの大手メーカーが自動車の生産拠点をオーストラリアに置いていたのですが、人件費が高騰する中、主要顧客もオーストラリアから自動車生産事業を撤退することが濃厚な状況でした。

 

我々に求められたのは、オーストラリアで新しいビジネスを生み出すこと。

 

従来の鋼材はもちろん、海藻からつくった肥料や、リン鉱石という肥料原料、白色陶磁器用原料となるカオリンという素材など…。可能性のありそうな商材を日本企業向けに取引できないかと動き回っていました。

 

自ら動き、新しいビジネスの種を見つけては、新しい事業・取引につながらないか東奔西走の日々。結果として事業の計画は休止し日本へ戻ることになりましたが、2011年から3年間のこの濃密な経験は、その後の自分自身の大きな財産になりました。

 

1つは、会社というものを深く知ることができたこと。組織が小さいからこそ、社長直下というポジションで、ビジネスやお金の流れを肌で感じることができました。

 

もう1つは、新規事業・新規取引を生み出す活動にありました。何が正解か、どう進めばいいのか。異国の地でわからないことだらけの中、もがく先に見えたことがありました。それは、当たり前かもしれませんが「動かないとはじまらない」ということ。

 

これまでに自分たちがやっていない新しいビジネスをつくり出すには、自分が動かないと何も進みません。動いてやっとわかることがあり、ようやく次の一歩が見えてくる。

 

このことを身をもって感じた経験が、その後の自分の仕事の糧となっています。

オーストラリアではサーフィンも趣味のひとつになりました

休日には家族でオーストラリアの大自然を満喫でき、大切な思い出になっています

次なる挑戦へ。ステージは、インドネシア

インドネシアへの誘い

2014年にオーストラリアから帰国し、TML鉄鋼部にて日本での勤務がスタートしました。ほどなくオーストラリアでの経験が活きることになりました。管理部への異動です。経理・財務からはじまり、人事総務の仕事も担当。その頃にマネージャーとしてより責任の重い仕事も任せられるようになりました。

 

その後、事業推進室へ。インドネシアにて鉄鋼関連の工場を立ち上げるという新規プロジェクトが始まり、その主要メンバーとして参加することになりました。

 

このプロジェクトには、コロナで現地に行けない期間が続いたこともあり、約2年近くの時間を費やし動き続けましたが、ハードルは高く、残念ながら実現は叶いませんでした。

 

しかし、ここでもまずは自ら動き、様々な挑戦を重ねた時間には、多くの学びがありました。

 

そんな私の姿を見ていたからでしょうか。

播州電装を東京貿易グループに迎える準備を進めるプロジェクトの主担当である大塚さんから声をかけられました。

 

「東京貿易グループの更なる成長のためにはM&Aは必須。播州電装はインドネシアに製造拠点がある会社なので、簑島さんも一緒に取り組まないか」。

 

大塚さんのこのプロジェクトに対する本気度を目の当たりにし、自分自身も新たな国で新たな仕事をするチャンスだと、二つ返事で「インドネシアへ行きます」と答えました。

4000名が働く製造拠点

BEIにはワイヤーハーネスの製造拠点があり、工場では4000名もの人が働いています。

 

一言にワイヤーハーネスといっても、その種類は様々で、自動車や二輪バイクのランプに使う15〜20cm程度の小さなものから、建機用では、多いものでは約800本のワイヤーに様々な部品を組み合わせ、20m近い大きさになるものもあります。

このように多彩なものをつくるため、製造は手作業。

インドネシア人はフレンドリーな人たちが多いのですが、作業となると黙々と仕事を進めています。

 

またBEIは、地域社会への貢献と次世代教育に積極的。隣接する小学校の運営のために必要な費用の一部を毎月寄付するなど、その姿勢には日本でも見習う点が多いです。

 

ここで作られるワイヤーハーネスを、さらに広く届けていくため、BEIの現在の状況を理解して、整え、より強い会社にしていくこと。それが今の私の仕事です。

BEIに隣接する小学校への寄付を毎月行っている

この会社の未来への道筋を描く

BEIはTB播州電装が55%、インドネシアのパートナーが45%出資して生まれた合弁企業。現地パートナーの会社に懸ける想いも大切にしながら、PMI(Post Merger Integration:M&A成立後の統合プロセスのこと)業務を進めていきます。

 

目下取り組み中なのは、会社運営のルールづくりと各種オペレーションの改善です。

今までどのように会社が運営されてきたのか。どのような工程でものづくりが行われてきたのか。
踏襲すべき点と改善すべき点がどこにあるのかを調べながら、
ガバナンスや人事制度の整備、オペレーションやコスト改善などやるべきことは多岐に渡ります。

 

会社運営のルールづくりは、日本での管理部の経験で得た知識を基に、日本とインドネシアの商習慣や法律の違いを理解しながら進めていくのですが、今まさに発展中のインドネシアと日本との違いはとても大きいです。「本当に理解した」といえるには、相当な知識・情報を頭に入れる必要があります。

 

前例もなく、わからないことだらけですが、周りの人へ協力を仰ぎながら、昨日よりも今日、一歩でも前に進んだといえるよう、地道に行動を続けるしかありません。

 

しかし、立場や考え方が違えど、BEIに関わる人全てが持つ「一つの思い」があります。それは「この会社をもっとよくしたい、もっと成長させたい」ということ。このゴールをお互いに見据えることができれば、合意形成に近づいていきます。軸をぶらさずに、フェアに正しいことをやっていくことが、この会社の未来への道筋をつくる私にとって重要なことだと思います。

本社スタッフと共にカラオケに。関係を深める時間も大切にしています

より大きなマーケットへ向けて。ものづくりの現場で新たなチャレンジ

製造業の要ともいえるオペレーションやコスト改善もPMI業務として本格的に着手しています。

製造不良の削減やリードタイムの短縮など、製造現場に深くかかわる部分や、製品毎・工程毎のコスト把握、実績データを基にした改善施策が打てる仕組み作り、改善の成果を売上の拡大に繋げていくための体制の構築など、調達・営業・経理も含めた製造業としての経営基盤の強化を進めています。

 

BEIがつくるワイヤーハーネスは、インドネシアだけにとどまらず、インドには合弁会社も設立。さらには、タイやベトナム、フィリピンなど、東南アジアへビジネスを拡大できる可能性が広がっています。今私たちが行っている業務が、BEIの未来をより明るいものにするという信念をもって日々取り組んでいます。

 

これまで私が主にやってきた事業は貿易でした。製造業に深く関わるのは初めてなので、BEIでの業務改善はまた新たなチャレンジです。

 

どうすればよりよいモノを、コストを下げながら、より効率的に作り出すことができるのか。今までとは異なる観点が必要となりますが、だからこそ、きっと多くの学びがあり、それが自分の成長につながるんだろうなと想像するとワクワクしますね。これまでも、様々な場での学びがその後の自分を支えてくれましたから。

 

どんな経験も全てが自分の糧になる。オーストラリア、日本、インドネシア…様々な場所で得たこの信念を支えに、新たなチャレンジへ向かっていきたいと思います。

同僚の自宅にて。異なる国で様々な人との出会いがあって、今頑張ることができています

Column:インドネシアでお気に入りのグルメ

1年を通し気温が高いインドネシアでは、食欲が落ちないよう、香辛料をきかせた料理が多くあります。同僚や家族とよく食べるのは「サテ」。味付けしたお肉を串に刺して焼き、ピーナッツソースなどをつけて食べます。

 

外見は日本の焼き鳥に似ていますが、鶏肉だけでなく、豚肉、ヤギ肉など様々な肉を使います。中でも私のお気に入りは羊肉のサテ。羊肉はオーストラリアでもよく食べられ、駐在時代に好物になりました。オーストラリア時代を思い出しながら、その頃とは少し違うインドネシアの味付けで、今また楽しんでいます。

様々なインドネシア料理を同僚と囲んで

羊肉のサテ。美味しいだけではなく栄養価も高いんです

取材を終えて|広報室より

今回はオーストラリア、インドネシアと、ふたつの国で海外勤務を経験する簑島さんにお話をお聞きしました。

 

学生時代に描いた「新しい事業を生み出したい」「海外で挑戦してみたい」、という希望を叶えた簑島さん。その裏には多大な努力があったことでしょう。

 

言語、文化、商習慣、法律など、様々な違いがあっても「まずは動かなければ、はじまらない」という信念を心に、様々な課題に挑む簑島さん。この信念もこれまでの経験から得たこと。全てを自分の成長につなげる姿が印象的でした。

 

東京貿易グループでは、さまざまなキャリアの機会があります。ぜひ一緒にはたらいてみませんか?お気軽にこちらからお問い合わせください。

Recruit 募集要項|東京貿易グループ / TOKYO BOEKI GROUP (tokyo-boeki.co.jp)

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